年間の年金源泉徴収票、支払期の通知、銀行入金、仕事の別資料を結ぶ資料対応票を作ります。未取得を0円にせず、本人の税額や申告要否は資料がそろってから別に確認します。
年金を受け取りながら副業の申告資料を整理するとき、年金の源泉徴収票、振込通知、銀行の入金記録、仕事の収入資料は、同じ「受け取ったお金」の資料でも役割が違います。最初に金額を足すのではなく、誰の、どの年金の、何年・どの支払期の資料かをそろえます。
この記事では年金と仕事の資料対応票を作ります。中心にするのは、日本年金機構の老齢基礎年金・老齢厚生年金の資料です。年間の原票と通知の対象支払期を区別し、未取得の資料を0円に置き換えず、必要な取得・照会先を残します。この票は、本人の所得額、控除額、税額、申告不要制度の適用や申告要否を判定するものではありません。公式資料の確認日は2026年9月29日です。
年金の種類・支払元・対象年を確認する
まず、年金の種類、支払元、資料の対象年を確認します。日本年金機構の令和7年分の送付案内は、2025年中に老齢または退職を支給事由とする年金を受け取った人に、その年分の支払額や源泉徴収税額等を知らせる源泉徴収票を送付すると説明しています。これは2025年分の案内であり、2026年分の交付日程として使いません。日本年金機構:令和7年分公的年金等の源泉徴収票[C50-P1]
手元の資料に年金の種類や支払元が分からないものがあれば、「種類確認待ち」「支払元確認待ち」と残します。障害・遺族などの資料を、名前が似ているから老齢年金へ置き換えません。その資料に対応する公式案内と窓口を確認してください。機構以外の支払元の年金にも、機構の再交付方法をそのまま当てはめないようにします。
国税庁のNo.1600は、生命保険契約・生命共済契約に基づく年金等が、公的年金等には該当しないことを説明しています。「年金」という呼び名だけで、民間の契約年金と機構の原票を同じ区分へまとめません。本人の契約や年金種類の税務上の扱いが不明なら、その確認を別に残します。国税庁:No.1600 公的年金等の課税関係[C50-N1]
年間の原票と、通知の対象支払期を別欄にする
年間の源泉徴収票には原票ID、通知には通知IDを付け、対象者の手元用の呼び名、支払元、対象年、元の保存先、取得状態を残します。再取得した資料があれば取得日や採用する版も記します。氏名や基礎年金番号・個人番号を使って公開例を作る必要はありません。
日本年金機構の通知書の案内には、年金額改定通知書、年金振込通知書、年金支払通知書など、別の役割の資料があります。6月の改定・振込通知には1年分の支払額等をまとめて知らせるものがあり、振込額や受取金融機関の変更時に届く振込通知もあります。通知の発行日だけで対象年や対象支払期を決めず、手元の通知に対応する見方を確認します。日本年金機構:通知書の見方[C50-P3]
年金支払通知書は、支払や年金額の変更が遡って行われる場合に、振込額と内訳を知らせるものと案内されています。変更前後の通知、遡及の通知、年金生活者支援給付金の通知を、資料名を失ったまま合算しません。複数の支払期が記載されていれば、対応する期を残してから照合します。[C50-P3]
| 資料対応票の欄 | 残すこと |
|---|---|
| 対象者・年金種類・支払元 | 手元用の呼び名、確認した原資料、種類や支払元の確認状態 |
| 年間の原票 | 対象年、原票ID、取得・未取得、採用版、保存先 |
| 通知の役割と対象期 | 通知名、通知ID、対象支払期、変更・遡及の表示の確認 |
| 原票と通知の金額欄 | 元資料の欄名と金額。未確認の欄は確認待ち |
| 銀行の記録 | 資料ID、対象期間、入金日・表示、取得状態と保存先 |
| 仕事の別資料 | 収入・経費資料ID、対象期間、年金資料と別の保存先 |
| 資料間の照合状態 | 対応確認済み・対象期確認待ち・未取得・不一致の内容 |
| 不足と照会 | 必要な資料・対象に合う取得先、質問、確認日・回答日 |
票の行がそろっても、通知に載っている額と年間原票の額を同じ期間の数字だと推測しません。対応が不明な支払期は、その状態を残して照会します。
支払額・源泉税額・振込額・銀行入金を区別する
金額を書き写すときは、元資料の欄名を一緒に残します。年間原票の支払額と源泉徴収税額、通知の年金支払額や振込額、銀行に表示された入金は、同じ意味の金額とは限りません。銀行入金だけから原票の支払額や控除の内訳を復元せず、原票と通知に戻って対応を確認してください。
No.1600では、公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を差し引いて所得金額を計算する関係が説明されています。源泉徴収票の支払額を、そのまま控除後の所得額や税額へ置き換えないようにします。この記事では年齢別の速算表や税率を使って、本人の所得額・税額を計算しません。[C50-N1]
2025年分について、機構の案内は「源泉徴収税額」欄が各支払期の税額の積算であり、令和7年度税制改正に伴う再計算後の表示であると説明しています。途中の通知や銀行入金との差だけで、原票が間違い、差額がすべて税金、あるいは還付額だと結論を出さず、対象年の案内と本人の原資料へ戻ります。これは2025年分の資料確認上の注意であり、別の年の計算条件へ移しません。[C50-P1]
仕事の収入資料や給与資料は、元の区分と対象期間を保持して別管理します。給与票の版や複数勤務先の対応は複数勤務先の給与資料、日常の仕事の記録は売上・費用の管理表で確認できます。年金の原票や銀行入金を、副業の売上資料として足し直す作業にはしません。
未取得の資料名に合う、公式の取得経路を確認する
原票が見つからなければ、まず対象年と支払元に合う取得・再交付の案内を確認します。機構の2025年分送付案内には、ねんきんネット、電話、来訪による再交付の確認先があります。申請できること、申請したこと、原票を受け取れたことは、それぞれ別の状態として記録します。[C50-P1]
ねんきんネットの案内では、公的年金等の源泉徴収票には郵送と電子送付が示されています。ただし、この経路で再交付できる源泉徴収票の対象は老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給者で、死亡した人の準確定申告用は対象外です。電子送付はマイナポータルからログインする場合の条件等もあるため、本人と資料が当てはまるかを公式案内で確認します。日本年金機構:ねんきんネットによる通知書再交付[C50-P2]
同じページの年金振込通知書は、直近に送付したもののみ再交付の対象で、郵送の案内です。通知内容の電子版を確認できることと、再交付の電子送付ができることも分けます。過去の通知がすべて同じ方法で取れると保証せず、必要な対象支払期や資料名を伝えて、取得可能な資料を機構へ確認してください。[C50-P2]
年金の原票を取得する確認と、勤務先の給与源泉徴収票の不交付手続は、支払元も資料も異なります。年金原票がないという理由だけで給与の不交付届へ進まず、年金の資料名と支払元に対応する公式窓口へ照会します。未取得の票や通知の金額も0円として埋めません。
架空例:2025年分の原票と、不足している資料を対応させる
次の票は、2025年分の資料を2026年9月29日に見直す架空例です。説明上の対象は、機構の老齢年金を受け取る人の手元資料です。実際の資料受領・通知照会・再交付申請・申告の体験ではありません。金額や本人の申告条件は設定せず、原票の欄名と資料の取得状態を確認します。
| 資料ID | 架空の資料と取得状態 | 対応票に残す状態 | 次の作業 |
|---|---|---|---|
| P01 | 機構の2025年分源泉徴収票は取得済み | 支払額・源泉徴収税額の欄名を確認。元の保存先を保持 | 原票の年分と採用版を残し、他資料との対応を確認 |
| T01 | 年金振込通知の一部は未取得 | 対象支払期と原票への対応は確認待ち | 通知名・必要な対象期を整理し、取得可能な資料を機構へ確認 |
| B01 | 銀行の対象期間の記録は未取得 | 入金額・入金日との対応は未確認 | 対象期間の資料を取得し、通知の対象期と照合 |
| D01 | 2025年の仕事の資料は別フォルダにある | 年金と別の収入・経費資料として保持。税務区分はこの票で判定しない | 資料ID・対象期間・保存先を残し、仕事の整理へ渡す |
| 照会票Q01 | 年金種類・機構の支払元という設定を確認票の入口に置く | 通知の対象期とB01の不足があり、資料間の照合は未完了 | 質問と確認日を残す。回答が得られるまで金額を推測しない |
P01が取得済みでも、T01の対象期とB01が未確認なので、年間原票・通知・銀行入金の対応を確認済みにはしません。D01も、別フォルダにあることだけで記帳や申告が完成した資料とは扱いません。
次に取得した通知も、どの対象期を補えたかを記録します。対象期の重なりや変更の有無が分からなければ、通知を単純に合算して原票と一致させるのではなく、対応を説明できるところまで確認してください。
資料の不足と、本人の税務条件を別々に確認する
資料名や記載内容、取得できる対象期が分からないときは、機構または該当する支払元へ照会します。「2025年分の原票P01と対応させるため、通知T01のどの支払期が必要か」のように、資料IDと質問を結びます。対象者や年金種類に合わない取得方法を、手元の資料へ無理に当てはめないでください。[C50-P1][C50-P2][C50-P3]
所得や控除、申告不要制度の本人への適用が不明なら、年金・給与・仕事の原資料と未確認の欄を用意し、国税庁の公式案内や税務署、税理士へ確認します。原票をそろえたことを申告不要の証明や申告完了とは数えません。[C50-N1]
給与・控除を含む全体の資料へ戻るときは申告準備の一覧を使えます。年金資料を対応させるだけなら会計ソフトの契約は必須ではありません。継続する副業の取引記録や資料照合が別に残る人だけ、会計ソフトの使い分けやMFの料金・無料範囲で、必要な機能と利用条件を比較してください。
持ち帰る資料対応票には、次の欄を残します。
- 対象者の呼び名・年金種類・支払元・対象年:__
- 年間原票IDと採用版、通知IDと対象支払期:__
- 原資料の欄名、銀行資料IDと対象期間、取得状態:__
- 仕事の別資料ID・対象期間・保存先:__
- 未取得・対応未確認の資料、取得先・質問・回答日:__
資料が見つからない状態と、金額が0円の状態を区別します。対象年と支払期、原票と通知の役割をそろえ、確認できた対応と次に必要な資料を説明できる票にしてください。
参考にした一次情報
確認日:2026-09-29。整理手順と架空の記入例は、このサイトで作成したものです。
- 日本年金機構:令和7年分公的年金等の源泉徴収票の送付。2025年中の老齢・退職年金の2025年分原票、再交付の案内、2025年分の源泉徴収税額の説明に限定。2026年分の交付日程には流用しない。確認日:2026-09-29。
- 日本年金機構:ねんきんネットによる通知書再交付。老齢基礎・老齢厚生年金の源泉徴収票と、直近送付分の年金振込通知書の再交付方法を区別。死亡者の準確定申告用や全通知の電子再交付を含めない。確認日:2026-09-29。
- 日本年金機構:通知書の見方。年金額改定通知、振込通知、遡及時の支払通知など、通知ごとに役割と対象支払期が違う範囲を参照。確認日:2026-09-29。
- 国税庁:No.1600 公的年金等の課税関係。公的年金等の収入と控除後所得の別、生命保険契約等による年金との区別に限定。本人の税額や申告要否は判定しない。確認日:2026-09-29。
← 資料・申告準備の一覧に戻る