今の管理表で止まっている作業を見つけ、次の道具に必要な機能を3つに絞ること。
無料で続けられる部分と、有料プラン等を確認する部分を分けます。
今の管理表で、何が終わっていないかを確かめる
「月に何件なら会計ソフトが必要」という共通の境目は設けません。
同じ件数でも、一つの口座への入金だけなのか、複数の販売先・カード・返金が混ざるのかで、照合の手間が変わるためです。
直近1か月について、次の四つを書き出します。
- 売上・支出の件数と、使っている口座・カード・販売先の数
- 転記や照合にかかった時間と、未確認のまま残った件数
- 請求書・領収書を、記録から探し出せるか
- 必要な帳簿や申告書を、今の方法で作れるか
売上・経費の記録を練習する管理表は、記録の抜けや確認待ちを見つけるための補助教材です。
「確認済み」は内容を確かめた状態で、入金済み・支払済みという意味ではありません。
この表だけで必要な帳簿や税務処理がすべて揃うわけでもありません。
必要な記帳・保存は、所得の区分や申告方法などに応じて確認します。
国税庁は事業所得者向けなどに帳簿の様式例をPDFとExcelで公開しています。
有料ソフトの契約を先に決めず、自分が残すべき記録を確認するところから始めましょう。国税庁:記帳・帳簿等の保存
作業別に、表で続けるかソフトを試すか決める
次の表は、道具選びのための整理です。どの方法でも、入力内容を確かめる作業は残ります。
| 今の困り事 | 管理表で続ける場合に整えること | ソフトで確認したい機能 |
|---|---|---|
| 日付・金額・相手先の記録が中心 | 記入項目、締める日、バックアップを決める | 必要な帳簿を作成できるか、修正履歴やデータ出力を確認できるか |
| 複数の口座・カードから何度も転記する | 明細ごとに照合済みの範囲を残す | 自分の金融機関との連携、取込可能な期間、重複への対処 |
| 領収書や請求書が見つからない | 記録と保存先を対応付ける | ファイル添付、検索、取込枚数・容量、元ファイルの取り出し |
| 年末に帳簿から申告書へ写すのが負担 | 必要な集計と提出方法を先に確認する | 対象年分・申告書の種類、作成・出力・電子申告の対応範囲 |
| 家事分・返金・売上手数料で止まる | 判断待ちの理由と確認資料を残す | 明細と取引の照合、取消・修正の操作、利用できる相談窓口 |
申告書を作る方法としては、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」もあります。
日々の記録に使う道具と、申告書を作成・提出する方法は分けて検討できます。
利用する際は、その年分に対応する案内を確認してください。国税庁:申告書の提出方法(令和7年分の案内)
明細の取込と、内容・証拠書類の確認を分ける
明細が自動で入っても、同じ取引を二度数えないか、仕事と生活が混ざっていないかは照合が必要です。
管理表から移る前に、次のような取引をどう扱うか確認しておくと、機能を比べやすくなります。
たとえば、販売額12,000円から手数料1,200円を差し引き、10,800円が入金される架空の取引を考えます。
この例では他の控除を想定していません。
販売額を記録した後、銀行に入った10,800円を別の売上として追加すると、同じ取引を二重に数えてしまいます。
金額の差が何によるものか、販売明細と入金を対応付けます。
カードで買った時の取引と、後日の口座引落しについても、同じ買い物を支出として二度数えないよう確認します。
生活費との混在はカード明細の分類練習で整理できます。
また、管理表への転記と証拠書類の保存は別の作業です。
電子メールで受け取った請求書などは、電子取引データの保存ルールも確認します。
国税庁は特別な保存ソフトを使わない保存方法の例も示していますが、ファイル名・保存先だけでなく、訂正削除の防止などの要件も含まれます。
国税庁:電子取引関係の一問一答・問19(令和8年7月、PDF)
無料試用・無料プラン・月払いを混同しない
「無料で始める」と書いてあるときは、無料でできる作業の範囲を確認します。
| 表示 | 確認すること |
|---|---|
| 無料試用・お試し | 期間、試せない機能、終了後の状態、有料へ切り替わる条件 |
| 無料プラン・未契約の状態 | 継続して記録・閲覧・出力できるか。各サービスの正式な区分を確認する |
| 月払い | 1回の請求額、更新日、停止方法 |
| 年払いの「月額換算」 | 年間に支払う総額、支払い時期、途中で停止する場合の条件 |
一例として、freee会計の個人向けプランでは、無料お試し終了後は「プラン未契約」に切り替わります。
お試し中も機能に制限があり、申告書類は内容の入力までで、出力は有料プランの範囲です。
取引データのCSV出力もお試しでは利用できません。
無料の期間があることと、必要な作業を無料で最後まで終えられることは、分けて見ます。
料金も、支払い方を揃えて比べます。
freee会計の個人向けスターターをWebで契約する場合、月払いは1,780円/月、年払いは11,760円/年です。
いずれも税抜、2026年9月10日確認。「980円/月」は年額を12で割った表示で、月払いの料金ではありません。
アプリ経由の購入条件は別途確認してください。freee公式:個人向け料金プラン
試すときは、普段の取引に近い例で、記録・照合・修正を一巡します。
試用では使えない出力機能については、公式の出力見本や利用条件を確認し、「試していない機能」として残しておきます。
保存と、解約後の取り出し方まで確認する
使い始める前に、やめる場合のデータの持ち出し方も確かめておきます。
クラウドにデータが残ることと、無料で閲覧・出力できることは同じではありません。
freee会計の個人向けでは、プラン未契約でも既存データは保存されますが、取引の閲覧・編集や帳簿・取引のCSV出力などに制限があります。freee公式:プラン未契約での機能制限
支払いを止める操作と、事業所やアカウントを削除する操作も区別します。
freeeでは支払い停止後も支払い済み期間は利用でき、期間終了後に未契約へ戻ります。
事業所の削除では保存データが削除されるため、更新停止のつもりで削除へ進まないようにします。
データを取り出すときは、次の四つを別々に確認してください。
- 必要な帳簿や取引データを、対象期間を揃えて出力できるか
- 請求書・領収書などの元ファイルを、記録と対応付けて残せるか
- 作成した申告書や提出の控えを、後から開ける形で残せるか
- 保存先でファイルを開き、文字化け・期間・件数・金額を確認できるか
たとえばfreeeのファイルボックスには、アップロードしたファイルのダウンロード機能があります。
取引CSVだけを保存して、証拠書類も取り出せたと思い込まないことが大切です。freee公式:ファイルのダウンロード
当サイトの練習用管理表から保存するCSVも、会計ソフトへそのまま取り込むための専用形式ではありません。
移行先の指定項目と一致するかを確認し、元のデータは残しておきます。
保存が必要な期間や方法は、書類の種類などに応じた国税庁の案内で確認してください。
架空の2ケースで、必要な機能を3つに絞る
以下はすべて説明用の架空ケースです。件数はソフトが必要・不要になる基準ではありません。
ケースA:月8件の受託副業。 入出金経路が少なく、月末に金額と書類を照合できています。
表の入力漏れも残っていません。この場合は、有料ソフトの契約前に、必要な帳簿・書類を今の方法で用意できるかを確認します。
選ぶ機能は「必要項目の記録」「証拠書類との対応付け」「保存とバックアップ」。申告書を作る方法は、別に決めておきます。
ケースB:月72件を記録する物販副業。 販売先が二つ、カードが二枚あり、手数料差額や返金の照合が月末に残っています。
この場合は「対応する明細の取込」「同じ取引の二重計上を避ける照合」「証拠書類を探せる保存」を優先して試します。
転記が減っても確認待ちが増えるなら、取込設定や記録の仕方を見直す余地があります。
自分の場合も、次の形で三つだけ書いてみてください。
「今は__の作業で止まっている。必要なのは__・__・__。次に確認する公式ページは__。」
機能の名前が出てこなければ、売上・経費の記録表に戻り、確認待ちになった理由を一つ残します。
必要な機能が決まったら、対応するプランと費用、データを取り出す条件を公式ページで確かめましょう。
広告|マネーフォワード クラウド確定申告
必要な機能を整理できたら、候補の一つとして公式案内と照らし合わせてください。利用中の口座・カードへの対応、明細の保存方法、申告に必要な機能と費用を確認します。無料登録・試用で使える範囲と、有料契約が必要な機能は異なります。
元の請求書・領収書を整理する手順は紙と電子データの保管ガイドにまとめています。
年ごとの資料をそろえるときは会社員の副業の申告前準備へ進めます。
参考にした一次情報
確認日:2026-09-10。整理手順と架空の記入例は、このサイトで作成したものです。
- [N1] 国税庁:記帳・帳簿等の保存(外部サイト)
記帳・保存の案内と、Excel・PDFの帳簿様式例を参照。 - [N2] 国税庁:申告書の提出方法(令和7年分の案内)(外部サイト)
令和7年分の申告書作成・提出方法を参照。 - [N3] 国税庁:電子取引関係の一問一答・問19(令和8年7月、PDF)(外部サイト)
令和8年7月の電子取引Q&A・問19にある保存方法の例を参照。 - [F1] freee公式:個人向け料金プラン(外部サイト)
個人向けWebプランの月払い・年払いの税抜料金を参照。 - [F2] freee公式:個人向けプランの機能制限(外部サイト)
無料試用中の申告書出力・取引CSVと、契約経路ごとの条件を参照。 - [F3] freee公式:プラン未契約での機能制限(外部サイト)
未契約時のデータ保存と、閲覧・編集・出力の制限を参照。 - [F4] freee公式:支払い停止と退会(外部サイト)
支払い停止と事業所削除の違い、支払い済み期間終了後の扱いを参照。 - [F5] freee公式:ファイルのダウンロード(外部サイト)
ファイルボックスに保存した元ファイルの取り出し方を参照。
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